いのちの糸プロジェクト 

- 髪を通してがんと向き合う-

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私は2018年から、フランス・パリを拠点に抗がん剤治療によって抜けてしまった髪の毛を使用したアート作品の制作をしています。 

これは「髪を通して生きること・残すこと」について考える医療 × アートプロジェクトです。 

髪は“人が紡ぐ糸”です。日々を共に過ごし、楽しかった時、辛かった時の 想いも刻みながら成⻑する糸。髪には人それぞれの記憶が紡がれています。私は、幼い頃から自分の髪にコンプレックスを持っていて、髪を抜いては集めるような癖があります。 私にとって、髪は愛しい私の一部であると同時に、強い興味の対象でもあります。 以前、日本で報道番組仕事をしていた時に、抗がん剤治療中の女性たちを取材しました。その中で、抗がん剤 の副作用として起こる脱毛はガン患者に心理的にも大きなストレスを与えていることを痛感しました。 治療のためとはいえ、共に過ごしてきた髪を失う喪失感は私が想像できないほど苦しいものだと思います。 しかし、治療を始める前に切った髪や、治療中に抜けてしまった髪は、がん患者の生きる決意の証だ と思うのです。 日常的に美容室でカットされる髪と、がん患者が一時的に失う髪と では、その重み、決意が全く異なります。作品で使用する髪は、誰の ものでもいいという訳ではありません。私は、その髪に宿る患者の想いも表現したいのです。髪を辛さの象徴で はなく、いのちの象徴として使用したい。それは、がん患者が今ここに居ることの証、つまり、作品というかたちで “存在の証明” を残すことで す。 私は今まで患者と共に生きてきた髪に、新たな命を吹き込み、生きる意志、紡いできた記憶を作品とし て形に残したいと思うのです。 そして、私は、一度は失われた髪が、観る人を感動させる作品へと再生する 瞬間を実現させたいと願っています。 

 

 

 

「いのちの糸 - Fabienne #2」2020 / 29.5×29.5cm

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「いのちの糸 - Jean Christophe #1」

2020 / 9×12cm

【 コラボレーター 】

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フランス人のギィ(Guy)さんは 2015年に大腸がんが見つかり、手術と抗がん剤治療をしました。彼は保管していた治療で抜けてしまった髪を、作品のために提供してくれました。

「この作品はまるで私のようだ。この髪を一種の合格、または勝利の象徴として保管していたのかもしれません。私は人生に対する私の賭けに勝ったのです。この髪は一種のトロフィーです。私は髪が抜けた時、それらを捨てられないものだと感じました。髪は私の体の一部であり、また私が 思う個人の美しさの一部です。 人が亡くなった時は、式典があり、故人を尊重して土に埋めます。 同じように、髪の毛もまた個人の一部なのであれば、捨てるのではなく尊重されなければなりません。」

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ギィ(Guy)さんと作品 [展覧会] FUTURE MYTHOLOGY DIARIES 2019.6.19 -7.13 ギャラリーCité internationale des arts・パリ

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彼女はフランス人のファビエンヌ(Fabienne)さん。2019年6月、左胸に乳がんが見つかり、現在抗がん剤治療中。

「抜けた髪を捨ててしまうのは、ただ悲しい思いになってしまうだけ。自分の髪が第2の人生を歩むのは嬉しい。」

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彼はフランス人のジョン・クリストフ(Jean-Christophe)さん。2016年3月に大腸がんが見つかり、現在抗がん剤治療中。

【 がんと向き合うコラボレーターを探しています 】

 

作った髪の作品のうちの一部を、コラボレーターにお返しします。それが作品にとっても、コラボレーターにとっても望ましいことだと思っています。

 

▪︎依頼内容

・毛髪の提供 (抗がん剤治療で抜けた髪・カットした髪・治療後に生えてきた髪)

・インタビュー

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